毎週土曜日11時25分放送の東海テレビ『ちゃーじ』絶賛推し活中~♪

let's play life

其の参. 推しが【日本舞踊】の番組を作りました。~水仙丹前ってなんだ!?①~

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本業の会社員と、推し活と命を懸けてるふつうの主婦です。ネットリテラシーは低めですが、インターネットの海に飛び込んだ15年前から目の前の扉を1つずつ開けてくれるこの世界が大好きです。ここから、推しのあたたかい世界を届け続けていくのが、私の生涯を懸けた目標です。

こんな投稿を‥
1月1日に挙げてから、
色々、勉強しておこうと思いつつも、年末年始が仕事だったこともあり
中々、集中できない状態が続きました。

1月7日頃までは、推し活を控えようと思っていましたが、
震災のあった地域でも、予定された日に放送されたこと。

また、そもそもの【舞踊】の本質が、【神への祈り、願いの心を舞ったもの】だと知り、
きっと、「西川流初舞」が何等かのカタチで多くの人たちを支える一助になると信じ、
1月6日(土)から応援活動を再開しました。

その時に投稿したものが以下になります。


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さて、今日は‥
年末から元旦の朝にかけてお伝えしていました新春特別番組「西川流初舞」について、ご提案です🙋‍♀️

こちらの番組は1月2日から3日に‥
全国14の地域で、予定通り放送されました🙇‍♀️

放送日にご覧いただけた方、Locipoや東海テレビ公式YouTubeで
配信をご覧いただけた方もいらっしゃるかもしれませんが‥

もしも、まだ‥
という方がいらっしゃいましたら
ぜひ、私と一緒に【日本舞踊】の扉を開いてみられませんか…🤗

 

ここまで、『日本舞踊協会』、『名古屋西川流』の公式サイトの内容を引用させていただきながら、
【日本舞踊】についてお伝えして参りました。

ここからも‥
様々な文献や情報を元に、色々なお話しをお届けしたいと思います🤗

ですがまずは‥
あまり予備知識がない状態で【感じること】を愉しんでみましょう🙌

 

以下は、番組視聴の感想と、よもやま話しです🙆🏻‍♀️
(色々なサイト、文献にお世話になっております🙇🏻‍♀️)

 

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西川千雅さん「皆さま、明けましておめでとうございます。
本日、ご披露致しますのは、長唄『水仙丹前』。そして、
西川流のみで継承しております、初唄『~辰の春~道しるべ』。
以上の2本をご披露致します。
どうぞ最後まで、ごゆっくりご覧くださいませ。」

 

 

 

 

笛と鼓の音色が響き‥
家元・西川千雅さんの、穏やかで、あたたかい声に心癒されます。

(これぞ、日本!)を感じさせるオープニングに心躍りました。

(後、和紙模様のタイトル画が、好き💗)

そして‥

一曲目‥(曲目、と言うのか・・💦)

 

 

 

これは私の、あくまで、あくまで、狭量な考えではありますが‥
お正月の、新鮮で、ある意味神聖な空気の流れる中、❝廓(くるわ)の様々な恋❞を描いた
この『水仙丹前』という演目が選ばれたのが、なんだか不思議な感じもしつつ‥
粋な感じもしました😊

 

まだ、全然、調べている途中ではありますが、
そもそも、なぜタイトルが『水仙丹前』なのか―

 

江戸時代に、初めて日本に公衆浴場が出来た時、客の背中を流したり、髪漉きをしたり、
入浴後に、食事やお酒を楽しむ宴席を盛り立てる【湯女(ゆな)】と呼ばれる職業の女性たちがいました。(※湯女の存在は風紀が乱れるを理由に、1657年ごろ、江戸幕府により取り締まりを受け、彼女たちは遊郭に移されました。)

その湯女の中に、人とはちょっと違う、粋ないで立ちや振る舞いで、男性だけではなく、女性からも注目を浴びた【勝山(かつやま)】と呼ばれる女性がいました。
(勝山の元に通う殿方も、彼女の着こなしを真似て訪れたとか‥)

 

 

『古今名婦伝 丹前風呂勝山』歌川国貞 国立国会図書館デジタル

『古今名婦伝 丹前風呂勝山』歌川国貞 国立国会図書館デジタル

 

 

その勝山が好んだのが、上の絵のような❝男っぽい粋な着こなし❞。
腰には模擬刀の長い刀と短刀を差し、派手な綿入れで町を闊歩していたんだそう。
(この勝山‥。一説によると、武家の家で生まれた女性との話しもあり、この様ないで立ちを好んだという説もあります。)

 

そんな勝山がいた銭湯が『丹前銭湯』という名前だったことから
トレンドマークのこの【綿入れ】のことを「丹前」と呼ぶようになったそうです。

(※もう1つ☝🏻歌舞伎の演技用語に「丹前六法」という言葉があり、
「丹前銭湯」の湯女を目当てに通う男たちの、独特な歩き方を様式化したものなんだそう‥

 

 

 

 

 

 

よぉ~!
ポンポン!ポン‥ポン。
ピ~、ピ!ポン。
ピ~!ポン‥

 

 

 

 

 

 

水仙の花の姿や若衆ぶり
女子(おなご)なりけり室(むろ)の梅

 

 

あら面白のけしきかな

山も色めく花紅葉(はなもみじ)

 

ちらちら袖に
袖にちらちら散る紅葉

 


情けもあらば
一寸(ちょっと)一と筆(ひとふで)かき紅葉
参らせ候べく候かしこ

 

もしやお心お心
こころ変わらばわしゃ薄紅葉
げに恋は曲者(くせもの)

 

 

男出たちのいたづら風に
しゃんしゃんしゃんと
こぎりめに帯引き締めて

ととんと どっこい ととんと どっこい

ととんと ととんと 

 

殿様 殿様ごとしょ

 

 

長い刀に長脇差を
まあ十文字にぼんじゃり ぼんじゃりと
さしてしこなし 廓(さと)通ひ


しをらしや

 

君に逢ひたくば
毎日さうして通はんせ
さりとは エエ どうぢゃいな

 

毎日さうして通はんせ
さりとは エエ どうぢゃいな

 

忘るる暇もないわいな

 

 

 

 

 

 

 

 

あらためて‥
長唄『水仙丹前(すいせんたんぜん)』について。

内容については、最初の説明にあるように、狂言から来ているようなのですが、
背景も含め、もう少し調べねば‥😅

(と、言うか‥資料が少ない‥。
そもそも【若衆風俗(わかしゅふうぞく)】は【男色】のはず。
今回の立方(たちかた/踊り手のこと)は、その若衆(当時12~18歳の美少年をさしたそう)と‥
で、どう見ても、その恋のお相手は遊女。。)

 

そして、どうやら、その踊りも「これ」と決まったものは無く、
各流派で、立方の人数、お衣装も含め、様々異なるようなんです。

(お衣装の着物も‥
もっと、「丹前」というのがはっきりとイメージ出来るものも見かけました。)

 

そして、【長唄(ながうた)】ですが‥
おおまかに言うと、日本舞踊の音楽は、
この「長唄」と「清元(きよもと)」の二種類に大別されるそうで‥

「長唄」は【唄もの】と呼ばれ、豊かなメロディを愉しむ、音楽がメインのもの。
「清元」は【語りもの】と呼ばれ、琵琶法師が奏でる浄瑠璃のような‥物語を語るもの。
(※ここについても興味深いお話しがたくさんあるのですが、それも、また別のお話しに‥)

 

 

 

「水仙丹前」のオープニングは、
唄、笛、太鼓(だけだと思うのですが‥💦)のゆったりとした旋律から始まり‥
徐々に軽快なメロディへと変わっていきます。(ここ、ワクワクするんです😊)

 

やがて、、
ピー---ッという鋭い笛の音が響きわたり、立方へとバトンを渡します。
(この後の、ほんの少しの間が良いのですよ~😊)

 

コンッ、コンと拍子木の音が鳴ると‥
三味線、そして太鼓、鼓(?)の【鳴り物(なりもの)】と呼ばれる打楽器のアンサンブルに乗って、唄が始まります。(三味線の音色を聴くと‥なぜか、大人だと思ってしまいます‥😊)

 

 

 

 

(水仙のように、スーッとまっすぐ凛と立つ、若衆の姿が浮かんできます。
この、テレビ画面に映し出された屏風絵(?)の、淡い色合いも素敵‥✨)

 

そして、同じ唄と旋律が繰り返されると、
艶やかな四人の踊り手さんが登場‥

 

 

 

 

 

(なんと美しい~~✨
専門的なことは語れませんが、それぞれの着物や帯の色合わせも絶妙だなぁ‥と思いました。)

 

若衆姿の立方は、廓に通うお客様。
女性は、そのお客様を迎える廓の遊女でしょうか‥

若衆は、勝山の出で立ちを真似た、お洒落で粋な伊達男たち。
遊女は、上品で、優雅で、艶っぽい。。

恋の駆け引きが、ここから始まるのでしょうか‥

 

 

 

 

 

ここは‥
抒情的な美しい紅葉の様子を舞っているように感じました。

と、同時に、散りゆく紅葉に、浮世の儚さを憂うような想いが重なっているような‥。

この場面は‥
立方の皆さんのお扇子の動きと、しなやかな身のこなしに、思わず見とれてしまいました。。

 

そして‥

ここ!!ここ!!

 

 

 

 

紫のお着物の西川さおりさん扮する若衆が、お扇子を文に見立て、
恋文をしたためる。。

この‥
文を書き始める時、
(はて‥何と、書く‥)と、
一瞬、間を置く仕草の、その表情と所作が素敵なんです😍

 

恋の駆け引きを愉しむような、余裕のある大人の男性の色気と、
その先を連想させるような、艶っぽい空気。。

 

 

 

 

 

そして、西川寿栄華さん扮する可愛らしい遊女が、
(ねぇ‥ねぇ‥)とばかりに、拗ねたように、甘えるように、若衆の肩をポンと叩く。

ここが、堪らないのです!!(可愛エエ~😍

 

 

 

 

 

 

そして‥

 

 

 

 

こちらは‥
西川友り栄さん扮する、しっとりとした空気を纏った大人の遊女と、

西川雅之介さん扮する、初々しい、それこそ若衆の年ごろの青年との舞にフォーカス。

それぞれの手にしたお扇子を‥
二人で握り合い‥、互いの気持ちが‥

行ったり、来たり‥。

 

 

 

 

 

そして、ここ。(ここも重要です☝🏻)
今度は、さおりさん扮する若衆と、友り栄さん風する遊女の舞へ―

 

 

 

 

 

 

大人コンビが舞う、粋な恋。
クールな遊女の瞳が、一瞬、猫の目のように光り‥
それを受ける、若衆姿の男性が‥うつむき加減に、ほんの少し笑みを浮かべる‥。(ゾクッ‥)
(ここも、堪らんです~~~😭)

 

 

 

 

 

 

一等最初に、ここまで聞いた時‥

【紅葉】の季節や‥【こころ変わらばわしゃ薄紅葉】の歌詞に
遊女との報われない恋に悩む若衆や、
それこそ、籠の鳥の遊女の切ない恋心を唄ったものかと思っていました。

 

だけど、どうやら、そうじゃない‥。

 

恋文のやり取りも、
思いの交わし方も、
上で書いたように、そのやり取り自体を楽しんでいる。。

 

 

 

 

 

『江戸の恋は、おおらかで、明るい―』

 

(『水仙丹前』が生まれた時代と今とは、性に関する考え方も文化も違うことに、びっくり。
どちらが良いとか、悪いとかは言えないけれど‥
日本人の恋愛感は、明治時代の【文明開化】でもたらされた、西洋の思想や道徳心で
一気に変わってしまったみたいです。)

だからこそ、ここから続く唄も、旋律も‥
陽気さと、軽やかさが増していきます。

 

 

 

 

 

 

時代の先端をゆく、勝山の出で立ちを真似‥
ちょっと、ワルを気取る(・・合ってる?💦)

 

 

 

 

 

ぐっと腰を落とし、帯に手を掛ける‥
ここの、立方の皆さんの所作が、えっらいカッコイイのですよっ!

 

 

 

♪ととんと どっこい
(ここの唄、旋律、踏み鳴らす所作と音がすっごい好き!)

 

 

♪ととんと どっこい

 

 

殿様ごとしょ
(訳:殿様ごっこしよ)・・・・(ˉ▽ˉ;)…

 

と、そんな妄想をし‥
(むふふ‥)と笑いながら‥

 

 

 

これまた、当時の正式な帯刀姿の、
長刀と脇差を、腰に差す‥

 

 

まあ十文字に ぼんじゃり

 

 

 

 

♪ぼんじゃりと

 

ぼんじゃり】って、、
女性のふくよかで、気品と色香を兼ね備えた様」を表現した言葉でもあり、
歌舞伎の女方さんへの誉め言葉でもあるそう。

ここの、寿栄華さんと、友り栄さんが‥
くねっと、シナを作りながら、お扇子を回していく仕草は、
まさしく、可愛らしくて、色っぽいと思いました。。

 

 

 

 

 

さしてしこなし 廓(さと)通ひ

 

 

 

 

 

そして、ここからは、二手に分かれます。
先ずは、遊女たちの舞。。

 

 

 

君に逢ひたくば
毎日さうして通はんせ

 

 

さりとは エエ どうぢゃいな
(訳:それでは、いかが‥?) おお~‥ さすが強気~!

 

 

そして、ここからは‥

 

 

若衆たちの舞-

 

 

 

ここの、お二人‥
カッコよくないですか!!

 

 

 

毎日さうして通はんせ
さりとは  エエ どうぢゃいな ← こっちも強気っ。

 

 

忘るる暇もないわいな

 

 

 

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:idea:参考文献

今藤政太郎さん公式サイト:《室咲京人形》と《水仙丹前》

GoodLuckTrip:江戸時代

日本史オンライン講義録:宝暦・天明文化

和樂:旅館でおなじみ「丹前」とは?語源となった伝説の遊女「勝山」も紹介!

歌舞伎のおはなし:第162話「丹前」

いけばなインターナショナル名古屋支部:2019年ひな祭り例会

中日新聞:「新舞踊芳流 家元に23歳示航が就任」

日本舞踊 西川流 & 名古屋をどり

歌舞伎の日に寄せて~歌舞伎の花・女方の魅力

伝統的な長唄(ながうた)と清元(きよもと)、そして新作舞踊

長唄 三味線 杵勝会

横浜能楽堂

歌舞伎用語案内:「遊里と廓」

東京新聞:<花に舞い踊る>水仙 美しい青年の面影

寺子屋 素読ノ会:大江匡房『遊女記』現代語訳 公開

日本服飾史:「遊び女」

新潮社:「江戸の閨房術」渡辺信一郎/著

講談社現代新書:「江戸の性風俗」氏家 幹人(著)

 

 

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